こんにちは!服飾専門学校で非常勤講師を兼任している大倉です。
ところで、洋服のサイズと測り方って知っていますか?オンラインで洋服を買おうとした時、「えっ?この寸法ってどこ?」なんて感じたりした人は要注意です。また、洋服の測り方を知っておくことで、ネットショップやメルカリなどで洋服を出品しようとしたときに「どこを測ったらいいの?」と悩むことも少なくなります。
この記事では、「失敗しない!正確な服の測り方」と題して各寸法の名称やサイズのはかり方を紹介します。
洋服の基本的な測り方と道具
まず洋服を測る時に注意しないといけないのは、しわを寄せないことです。本当に細かいシワなら無視してもいいですが、大きなシワは絶対伸ばしましょう。下の画像をご覧ください。
洋服を測る時は、大きなシワを伸ばして平らな状態で測りましょう。特に、後ろになっている背中側にシワがあっても正確には測れませんのでフラットな状態になるよう良く伸ばして測りましょう。
洋服を測る時に使う道具
洋服を測る時に使うのは、メジャーです。100円ショップに売っている安いもので全然かまいません。ワンピースなどを測ろうとすると長さが1mを超えることもあるので、メジャーが測りやすいです。
洋服の寸法の名称やサイズの測り方
寸法はブランドごとに独自に定義していたりもしますが、いくつかブランドを見てきた中でオーソドックスに感じた測り方がこちらです。画像付きで紹介していますが、この紹介する順番が測る順番です。
着丈は、ネックポイント~丈が一番長くなる部分を測ります。ネックポイントは、丸で囲まれた拡大図の部分です。
天幅(てんはば)は、衿の付け端~反対側の端までの直線距離です。ネックポイント~ネックポイントまでを測ります。
前下がり(まえさがり)は、ネックポイント~襟ぐりの一番下までです。垂直に伸ばしたメジャーを直角に折ることで前下がりの寸法を測ることができます。画像だと7cmほどですね。ジャケットなどでは第一ボタンの場合もあります。
肩幅は肩先~肩先までの直線距離です。縫い目から縫い目までです。
Bと省略されたりしますがバストです。脇の下の縫い目~反対側までの直線距離です。このシャツにウエストのくびれがなかったので画像は用意しませんでしたが、形によってはウエストの寸法も測ります。特に、ウエストがシェイプして細くなっている場合は注意が必要です。測る位置は、ネックポイント(着丈の測り方で解説あり)~38cm下の位置と目安が決まっているのですが、特に規定がなければ一番細い部分で構いません。
裾幅も直線距離で測ります。フレアワンピースやギャザースカートなど特に裾幅が大きくなる場合は、けまわし(直線ではない裾の長さ)で測ることもあります。
袖丈は袖の先~肩の先までです。
AH(アームホール)は、脇の下の縫い目から肩先までの直線距離です。袖に大きなシワができていますが、アームホールをフラットにし正確に測るためです。アームホールの寸法を一般の人で気にする方はあまりいないですが、洋服のシルエットにこだわるデザイナーさんは指定する箇所になります。メルカリやネットショップでの販売では、省略可かと思います。
袖幅は脇の下から袖の中心までの距離です。中心から直角になるように測るのがポイントです。袖の運動量や太さなどを決める寸法なのですが、あまり一般の方は気にしないかもしれません。
袖口幅は、袖から手首が出てくる部分の幅です。そのまんまです。
時々出てくるのが裄丈(ゆきたけ)です。裄丈は袖丈+(肩幅÷2)といったイメージの寸法です。なんでこんな寸法が出てくるかというと、例えばラグランスリーブなら肩先が分からない場合があります。また、ドロップショルダーの洋服だと肩幅がある分、袖丈が短くなったりします。そのまま数字を書くと「なんでこんなに袖短いの!?」みたいなことになるのですが、「袖丈+(肩幅÷2)」つまり裄丈で考えるとちょうどいい丈になっているのが確認できます。
以上が洋服のサイズの測り方でした。アイテムによっても違いますがもし他にも知りたいと思ったらぜひコメントください。
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